大磯町の福祉政策に疑問
12月議会で町が福祉施設に訴えの提起をするため、議会の議決を求める議案が提案されました。
訴えの内容は、大磯町横溝千鶴子記念障害福祉センターの2階部分の明け渡しと、明け渡すまでの月額43万円の損害金。訴える相手は、おおいそ福祉会です。センターは、故横溝千鶴子さんが大磯町に障害者の拠点施設の建設費として寄付した5億円で平成14年に建設され、平成15年に開設しました。2階部分は大磯福祉会が運営する「かたつむりの家」が障害者の作業所として建設当時から使用しています。
かたつむりの家が2階部分を使用している理由は、センターができたとき、「かたつむりの家」が法人化しおおいそ福祉会になったことによって、特例として無償で使用できることに神奈川県から許可が下りたためです。これは横溝さんの意志でもありました。
しかし10年経過する中で、町の状況も変化し、使用料の支払いや、期限を切った使用の話し合いがされるようになりました。当初町が、福祉会に求めた年間使用料は700万円で、とてもおおいそ福祉会が応じられる金額でありませんでした。次に町が提案したのは、2階部分を行政財産から、ふつう財産に変更するとのことでした。使用料金を払ってもらうためです。話が進展しないまま町は期限を切って平成29年3月31日で退去する書面を提出しました。次に、平成22年に交わした覚書が不備にあったため、1年間延長すると言いました。福祉会からその期限ではとても無理だとの返事に、とうとう裁判で決着をつけようと決め、今回の提案になりました。福祉会はセンターにとどまる気持ちは無く、土地を探し、建物をつくるためには時間が必要と言っています。町はなぜ待てないのでしょう。損害金って一体何に対する損害なのでしょうか。町の福祉政策に疑問を感じます。